1/27が「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」だったので再掲載します。
ワルシャワにあるポーランドユダヤ人歴史博物館はとても分かりやすい博物館です。
広く情報量が凄いのでワルシャワへお越しの際には
時間をゆっくりとって行ってみてください🙂
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2016/05/05
Muzeum Historii Żydów Polskich(POLIN)
https://www.polin.pl/en
ムゼウム ヒストリイ ジドゥフ ポルスキフと読みます。
POLINはヘブライ語でポーランドを意味します。
ゲットーの英雄達像(Pomnik Bohaterów Getta)
ワルシャワ蜂起から70周年の年、2014年10月28日ゲットー跡地に出来ました。
ポーランド系ユダヤ人の千年の歴史を提示しています。
第二次世界大戦前のワルシャワはヨーロッパで最も多くのユダヤ人が住んでいた町です。
もともとは豊かに暮らしていたユダヤ人生活ですが、
のちにナチス・共産党下における制圧から今までの遍歴を
タッチパネルの映像や綺麗にペイントされた壁、模型などから学ぶことができます。
ちょっと変わった形のポーランドユダヤ人歴史博物館。
フィンランドのLahdelma&Mahlamäkiがインターナショナルコンペティションによって選ばれ、デザインしました。
この建物は建設途中だったにもかかわらず名門シカゴ・アテネウム国際建築賞を2008年に受賞しました。
そいえば最近のポーランドはこういったガラスのちょっと変わった形の建物が多い気がします。
ワルシャワのビル群が特にどれも面白い形をしていて、
地震を気にしなくていい(ポーランドは地震ありません)から
デザイン出来るんだろうな~と思います 😛
たまたま行った日が木曜日だったので、入場料無料!
ポーランドは木曜日無料の所が多いです 🙂
その分混みますが日本ほどではないのでご安心を。
今回、ガイドをした方と別の日にご一緒させていただき、
じっくり見てきたので博物館を詳しくレポートします!
(2016/3/31現在)
Wystawa Stała(CORE EXHIBITION 常設展示)は地下からスタート。
通常2時間はかかるとのことでここを訪れるにはたっぷり時間が必要です!
入ってびっくり、どこも綺麗で静かでハイテク~!!!
一面お城、もう片面もすごかった! |
マクテブルグ(ドイツ) |
ポズナン |
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地図を見ると、ワルシャワの旧市街内で
ジューイッシュ(ユダヤ人)たちが
どこに住まわされていたかが分かります。
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写真じゃ伝わりませんが、この空間とても綺麗でした!
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“Before death all are equal-
regardless of religion or class.
This is the message of the Dance of Death.
The skeletons drag into the macabre dance a
nobleman,a priest; and even a child.
But it is the Jew whom death treats most harshly
seizing him by the throat and showering him
with insults.” |
“死の前にはすべては平等―宗教においても、階級においても。
これは死のダンスのメッセージです。骸骨たちは不気味なダンスへ貴族、僧侶、子供までも
引き込みます。しかしそれらの骸骨は侮辱とともに厳しくとらえられたユダヤ人なのです。”
楽しそうな場所を発見!スタンプコーナーです!
紙も用意されているので、昔のスタンプ方法なんでしょうか、
少しコツが要りますが
4種類のお土産が出来ます 🙂
クリアファイルを持っていくと綺麗なまま持って帰れるのでおすすめです :)
授業風景のような場所。一つ一つ違うのでここもじっくり見ると面白いです。
当時のお店が並びます |
こんなところにも説明が!見つけるのが楽しい! |
博物館の一番の見どころがここ17世紀のシナゴーグの再現です。
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この絵には
「THE TROELFTH CAKE/LE GATEAU DES ROIS」
と書いてあります。
王のケーキ、という意味でポーランドをケーキのように
3国によって3つに分けられている絵です。
そしてポーランドという国は100年間消滅しました。 |
「あなたはプロイセンの王候補になりたいですか?」質問に答えていくと適性があるかどうか調べられます :D
プロイセンの他にも3国分ありました。日本語はないので英語になりますが、分かる方は是非やってみてください 😉
ちゃんと椅子にもそれぞれの象徴が刺繍してあります。
それにしてもこの大きな3人の肖像画に見下ろされていると、なんだか緊張します。
素敵なライブラリー。
実際に本も読めます。
駅の風景はここも絵が動いているので、休憩がてらちょっと座っていくといいスポット。
本当に広い、この博物館!!
ユダヤと言えばダビデの星 |
映し出される絵は動きます |
ポーランド語とヘブライ語 |
Uroczysta akademia[厳粛な学園]? |
ドイツ語とポーランド語 |
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1940年の夏、厳しい規制がユダヤ人に導入されました。
Ujazdskie大通り(新世界通りのヤシの木から反対側の通り)など、
特定の道路の使用を禁止したのです。
その後、ドイツはユダヤ人専用トラムを設置し、
また住居も特定の場所のみとされました。それを表す看板です。 |
壁面にはヘブライ語も。 |
こんなところも開いて展示物が! |
ナチスをつぶすような絵 |
通り名が書いてあります |
多くの写真展示があります |
時間をかけてじっくり見たい |
何を覗いているんだろうと思ったら、ここは見ようとしないと見れない展示方法でした。
興味がある人をより引き付ける面白い展示方法ですね!
少し見上げないと見えない場所 |
少し見下ろさないと見えない場所 |
ポーランドの数の多さに圧倒されます。
トレブリンカはあまり有名ではないかもしれませんが、
トレブリンカもアウシュビッツに相当する数です。
UWAGA! 注意!書いてあるのは… |
この壁、よく見ると・・・ |
カルテになっています |
現代コーナーになるとまた違った展示が見られました。
最後に、「なぜここを訪れましたか?」というカードがあり
それを記入するスペースがあります。
それらは出た所の壁に映し出され、みんなで見ることができます。
お土産屋さんは、ユダヤグッズが沢山ありました。
読めないので買いはしませんでしたがヘブライ語が書ける
プラスチックテンプレートがちょっと気になりました 🙂
ポーランドでの最高栄誉である
ホワイトイーグル賞を受賞したヤン・カルスキの像
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ホロコーストを止めようとしていた大学教授で、
ノーベル平和賞にもノミネートされていました。
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全部読んでいたら4時間はかかると思います。
流し流しでも2時間以上はいました。沢山歩くので歩きやすい靴・服装がおすすめです。
今までユダヤ人は敬虔なカトリックである主人の影響で、どちらかというと関わりたくない、と思っていたのですが
今回この博物館を訪れて今まで本当に何も知らなかったことを実感しました。
初期のユダヤ人の興味深い歴史を
もう一度見に、いえ、何度でも行きたくなる博物館です。
時間がある人は是非訪れてください 😉
<INFOMATION>
ポーランド・ユダヤ人歴史博物館
●ポーランド語名称
Muzeum Historii Żydów Polskich ムゼウム ヒストリイ ジドゥフ ポルスキフ
●住所
ul. Mordechaja Anielewicza 6
●公式HP
https://www.polin.pl/en
以前書いたこちらの記事も併せてご覧下さい
●開閉時間
火曜日休館
月・木・金 10:00-18:00(最終入場は16:00まで)
水・土・日 10:00-20:00(最終入場は20:00まで)
また、1/1, 4/21, 6/20,10/9, 11/1,12/24,12/25,12/31は休館(2019年)
●チケット料金
通常展示(CORE EXIBITION)のみ
大人 25zł
学生と65歳以上の方 15zł(学生は国際学生証、65歳以上の方は要パスポート提示)
9人以上のグループ割 大人一人15zł、学生10zł
7歳以下は無料
期間限定展示のみ
大人 12zł
学生と65歳以上の方
通常展示と期間限定展示セット
大人一人30zł
学生割20zł
木曜日の通常展示コーナーは無料!
●最寄り駅
バス・・・Nalewki-Muzeum(ナレフキ ムゼウム)
トラム・・・Muranów(ムラヌフ)
●行き方アドバイス
★体力があれば、歴史巡りとして旧市街を周った後にバルバカンから出て、Długa通りを歩き、
ワルシャワ蜂起記念碑を見学してから、ポーランドユダヤ人博物館へ向かうといいと思います。
途中クラシンキフ庭園を通るとさらに気持ちがいいです◎
★博物館目の前に止まるバスは111番か180番です。もちろん方向(行先)に注意ですが、
こちらのバスの乗り方ページを見ておけば、バスの番号だけわかっていれば行けます ;)
交通チケットの買い方はこちらからどうぞ
★最寄りのトラム駅は2つあり、
「Muranów(ムラヌフ)」4、6、15、18、35番が停まります。
Centrumからなら15,18,35番で乗り換えなしで約10分で着きます。
「Anielewicza(アニエレヴィチャ)」17, 33, 37, 41番が停まります。
Dw.Centralny(中央駅)からなら17,33,41番で乗り換えなしで約10分で着きます。
どちらも博物館までは500mです。
●地図