
突然ですが、これは何でしょう?
サイズは4㎝の小物です。
素材はプラスチックでできています。
ポチポチが丸くついていて、上に十字架らしきものもありますね。
ヒントは、カトリック教徒が使うものです♰

こちらの写真で並べるとどうでしょう
右の物は知っている方もいると思いますが、
実はこれと用途が同じものです。
…もうお分かりになった方もいるでしょうか
これはなんと、ロザリオなのです。
右のロザリオ(ビーズで出来ているもの)の簡易版で、
いつでもお祈りできるよう、お財布にちょっと入れておけるように
プラスチック製で作られたロザリオなのです
そもそもこの小さなロザリオを珍しいと思った方もいるかもしれませんね。
ロザリオというと、日本だとアクセサリーでロングネックレスを思い浮かべる方が
多いのではないでしょうか?
私も若い頃は集めて何本も持っていましたが、こちらに来るときに主人に
「君の神は違うでしょ?」
「信じていないのであれば気軽に十字架を身につけて欲しくない」と言われました。
主人は神社やお寺に行くことはあってもお賽銭やおみくじなどは
「神が違うから」と絶対にしないとても敬虔なカトリック教徒なので
(私も外人がどこでも鳥居や仏陀モチーフを置いているのを見るのも好きではないので)
それもそうだよね(内心「これが本物か!」と)実家に全部おいてきました。
余談ですが、弟がいまして弟もマリアモチーフやプレイングハンズモチーフが好きで
アメカジに多いのですが、服にもプリントが多いものですから
「今度会うときあれ着て来ないようにね!」と念を押したことがあることを思い出しました。
私も外国旅行のお土産はなんかしらカトリック系のグッズだったり、
ストリート系、アメカジは私も通った道であり意外とギャル系にもあったり。
普段から十字架もなんとも思っていなかったのであるわあるわ十字架グッズ…
もし今読んでいてカトリック関係なく普通に持っている方は全く問題ないので
気になってしまった方いたら本当に気にしないでくださいね。
普通に十字架や棺桶やマリアやら百均から廃ブランドまでデザインいろいろありますよね。
それに逆に外国にも、ポーランドでもあるわあるわ寿司=鳥居&仏陀、アジア=仏陀
日本=禅=仏陀(でも東南アジアっぽい像)のながれ。
私たちから見ると若干不快になるミャンマーっぽい仏陀=日本食
のようなレストランの内装だったりね、外国にもいくらでもありますから。
そこに千手観音とか弥勒菩薩とかなんなら阿修羅像でもいいですよ、日本でも
なじみのある仏の像だったらいいのですがそうじゃないから気になるところです。
(多分ポーランドにベトナム人がそもそも多いからなんだろうなと思います)
ただ、私の場合は一番身近な人にこんな敬虔なカトリックが出現してしまったものですから
価値観が変わってしまい、あんなに昔から好きだったのに
なんなら悔しいいいますか、でもしょうがない…宗教の壁は大きい…
まあキリスト教モチーフなくても生きていけますからね
♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰ ♰♰♰
話がそれました。すみません

ロザリオは簡単に言うと数珠みたいなもので、お祈りをするときに
一つ一つ玉の部分を触って数えながら、
1つのビーズに対して(聖書の一部を読むのか、何を唱えているのかは分かりませんが)
決まったフレーズがあって玉の数だけ、つまり10フレーズあるので
10個ついているのがロザリオの特徴です。
普通の日曜のミサでは使ってるのは見たことはありませんが
お葬式の時に神父さんが始める前に早くに来て、おそらくフレーズを全部丸暗記している
おばあちゃんたち(おじいちゃんはいなかった不思議)が
それぞれ唱えていた時に手に持っていました。
平日やミサの時間以外の時にお祈りしている人が持っているのも見たことがあります。
神父さんの代わりなのかな?
このロザリオはどれも、先日亡くなった同じアパートに住むおばあちゃんの
ご家族の方に形見分けしていただいたものです。
(おばあちゃんのものなので私が持っていてもおそらくOKなルール?)
このおばあちゃんはポーランドに来て、右も左もわからない私の最初のお友達でした。
この一文書いただけでも涙が溢れそうなので詳細は省きます。
Twitterの方でお葬式後の思いを呟いたのでどんな関わりがあった人なのか
気になる方はTwitterを見ていただけると幸いです。

さて、形見分けでロザリオ以外にもたくさんの物をいただきました。
娘さん(と言っても母より年上のおば様達ですが)の一人は以前から
顔見知りだったので、お葬式の時に「私にも何か思い出にいただけませんか」と
聞いた所「勿論よ」と言って下さり、先日掃除の際に声をかけに来てくれて
「これはどう?」「これも使わない?」「これもセットなのよ」と
二人のおばさまがどんどん薦めてくれて
食器だけでもこんなに沢山もらってしまいました。
ポーランドにいる時はなるべくMADE IN POLANDの物をと
ポーランド贔屓で使っているのですが(どんどん外国製が増えていますしね)
おばあちゃんの家にあるのは、ほぼ間違いなく昔からのポーランド製なので
喜んでいただきました
そこでせっかくなのでどんなポーランド製のものがあるのか、
ここで紹介したいと思います。

茶色いマグカップのセットは、1872年創業のPruszkówプルシュクフ
(正式名称はZakłady Porcelitu Stołowego „Pruszków”)のもの。

このPruszkówプルシュクフは検索してもらうとこんなのが出て来ます。
まさにこうした茶色のものが多いのですが、年配の方がいるお宅に行くと
必ずと言っていいほどある陶器だと感じています。特にこの茶色。
主人のおばあちゃんも、友人宅も、お隣さんのところでも、
これは本当によく見ますね~。
日本でいえば瀬戸物のようなものでしょうか?
プルシュクフはボレスワヴィエツと同じく地名であり、陶器の名前になっています。
プルシュクフはワルシャワのすぐ隣、すぐ近くにあります。
よく見るのはもしかしたら近いからでしょうか?
ボレスワヴィエツでも似たようなものがあるので、この単色でグラデーションかかったような
塗り方は流行りでもあったのでしょうか?

こちらは全部金縁のお皿。
こうした金縁のお皿ってかわいくて素敵だと思うのですが
こちらだと古臭いという印象のようです。
伝統的すぎるのかな?
こちらは柄は違うのですが、このお花柄の可愛いお皿は1枚だけあります。

裏面にはCHODZIEŻ MADE IN POLANDとあります。
こちらはポーランドの陶器会社 “Ćmielów” i “Chodziez” S.A.,という223年以上の老舗のメーカーでした。
このCHODZIEŻ (ホジェシュ)ブランドは1852年から続いているそうです。

(画像をクリックしてもHPへ見に行けます。)
素敵なHPもありましたので宜しければ見に行ってみてください

同じく金縁の雪の結晶のような可愛い柄のお皿は数枚あって、

Włocławek(ヴウォツワヴェク)でした。
ヴウォツワヴェクもプルシュクフやボレスワヴィエツ同様、
地域名でもありそのまま陶器の名前として呼ばれるもので、
検索すると

このようなのが出てきますが、ヴウォツワヴェクというとこのような
水彩画に近いような絵で、特に青が基調の花柄の物が多いのですが
この金縁で雪の結晶のようなものもあるのかとびっくりしました。
全然違いますね!
うちにはまさにこの青花柄のヴウォツワヴェクのお皿があるので
同じ会社とは思いませんでした

こちらは特に何も書いていなかったのでわかりませんが
カップ&ソーサーセット6客分です。
あまり気にしたことがなかったのですが、やはりお客様が来た時には
友人でもおそろいで出すと、いつもと違う雰囲気も出ていいですね。

形の可愛いグラス2つと

見た目は普通ですがソーサー付き6客セットもいただきました。
ガラスなのかな?軽い感じもあるのですが素材が分かりません。
どちらも黒というのかグレーというのか、実際見るともっと暗くて黒く見えるのですが
これもポーランド人の家に行くと必ずある気がします。
気のせいでしょうか
?
このスモーキーな黒いマグカップはとってもシンプルで日常感があるのですが
(とくに主人のおばあちゃんの家では必ずこのコップだったので)
しかしよくみると、いや見れば見るほど、これもおしゃれだなと思えてきて
コップはそんなにいらないとは思いつつも勧められたのでこれも
貰ってきてしまいました
それからガラスのお皿もあります。

透明な貝殻のお皿と、うっすらピンクのおしゃれなガラス皿です。
どちらもずっしりと重さがあり、モチーフとしてはもしかしたら100円ショップでも
もうあるかもしれませんがこの重さや厚さはないだろうと
アンティークを感じます。
実際どれくらい古いものかはわかりませんけどね

それからこちらのシルバーのお砂糖入れです。
これはまさにおばあちゃん家にあるもの!の定番だと思います
角砂糖でも、普通のお砂糖+スプーンでも、人によりますがこれがちょっと
欲しいと思っていたのでおばあちゃんから形見としてもらえて嬉しいです。
他にもレースや布物がたくさんあって、全部ごみ袋行きになりそうだったので
その前に貰ってきてしまいました。
正直私もたくさん持っていたり、自分で編むのでドイリーも大小沢山あるのですが
沢山あるなら遠慮なく使えるとふと思い。
ドイリーの新しい使いみちを思いつきました!
食器を重ねて保管するときに食器の合間にドイリーを挟んでおけば
仕舞う時に音もしないし、お互いに傷つかずに済みます。
また可愛いレースが毎回目に楽しく、
今までタオルや手拭いで挟んでいた我が家では見た目が一気に変わりました
同時に使えるタオルが増えました
ボレスワヴィエツを買い足すたびにタオルがなくなっていたので
「なんだか最近替えのタオルがないんだけど、どこにいったんだろう
?」と
思っていた謎も解けました
今日はおばあちゃんのいた部屋から、おそらくキッチンの建付け棚や部屋の収納棚を
壊しているものすごい音が聞こえてきました。
ドゴーン!と何事かと最初はびっくりしました
もうあの部屋に遊びに行くことも、あの部屋で並べられているお花を見ながらお花もうすぐ咲くね、とか
これは孫が今年くれたの、とか、
紅茶を飲みながら、お菓子を食べながら、
他のお隣さんの話とかひ孫の話とか、私の住んでいたところの気候の話とか、
もう何もかも、出来ないんだと今書いていて実感が湧いてきてしまいました。
本当にお茶目で可愛くて、すごく優しくて、私はおばあちゃんにいろんなことを教わって
今までポーランドにとどまることが出来ました。
ほぼ丸9年、私のつらかった外国生活で最初に安らぎと楽しみをくれた方でした。
ほんの3週間前は大笑いしておしゃべりをしていたのに。
私の誕生日をいつも覚えていてくれて、他人の私にいつもプレゼントまで用意してくれて、
・・・あんなに元気だったのに。
思い出すと止まらなくなってしまうのでしめなければいけませんね。
そんなこんなで本当に大好きなお隣さんのリプカおばあちゃんからの形見は
沢山頂いたのでいつでも身近に感じられる状態です。
逆に思い出して今はまだすぐ泣いてしまいますが、この悲しみは時間が解決してくれることを
祈って、今はもうどうしようもないので泣きながら書いていますが
そんなときもあったなと後で思えるようにこのまま残しておこうと思います。
最後にトップの写真はリプカおばあちゃんが教えてくれた家のコレンダの準備様式です。
1月からこのコレンダも始まるので少し早いですがおばあちゃんが教えてくれたポーランドの
生活として載せてみました。
コレンダについてはこちらの記事を参考にしてください
長文お目汚し失礼いたしました。
最後まで読んでくださった方ありがとうございました。