今年ももうすぐ終わり。ポーランドではお正月がないので
クリスマスが来るともう年越しのような気分になります。
歌にもありますね、「We wish a merry christmas and Happy new year! 」
まさにそんな感じです
さて、今年もいつも通り24日の16時からクリスマス晩餐会。
今年の様子を残しておこうと思います。

まずはオプワテクから。
皆がそろったところでまず始まるのが白い薄いウエハースのような
オプワテクを使った儀式。
1.まず人数分それぞれに割ります。
2.一人一人向かい合い、相手のオプワテクを指先でちぎって(割って)食べます。
この時に今年もありがとう来年もよろしくーのようなちょっとした言葉を添えて挨拶をします。
ハグしてほっぺたを合わせて(ほっぺたにキスをする)終わりです。
私はカトリックではないので、果たして参加していいのだろうかと最初は思っていたのですが、
「これはポーランドの伝統的な素敵な行事なのよ、一緒にやりましょう!」と言われてからは
宗教というよりはポーランドの文化として受け止めるようになりました。
ちなみに主人含めた親戚はみんな今時珍しい位の敬虔なカトリックなので、
色々と決まりが厳しいのです。
その為、信仰心0の私が同じことをするのはかえって申し訳ないと思う事も多く
ものによっては辞退することもたまにあるのですが
相手がいいというなら、それはそれで相手の気持ちに応えられるので郷にいては郷に従え精神です。
きのこのスープ
謎のロール
ミカンかと思いきやオレンジのチーズケーキ
いつものピエロギ(すぐになくなってしまい気付いたらこれだけに
)
太陽モチーフが面白いポーランドサラダ 毎年恒例芥子の実パスタ どんどん出て来て最終的に12皿達成。
テーブルの上には、
オレンジ
サラダ
芥子の実のパスタ
ゆでじゃが
謎のピンクロール
ビゴス
タイセイヨウニシンのオイル漬け
鱈のフライ
コンポートジュース
写真には映っていませんがほうれん草のサーモンロール
スープが2皿最初にあって12皿以上となりました。
クリスマスの食事は12皿以上出すのが常識です。
加えて、誰が来てもいいように一人分お皿セットを多く出します。
もし誰か突然来ても(知らない人でも)一緒に祝うのがクリスマス。
今までに誰か来た事あるのかと聞いたらないそうですが、
例えばクリスマスの旅の途中で出会った家族に招き入れられて…というのはありそうですね
突然訪れてきたホームレスでも断れないし、勿論子供が突然連れてきた友達だったり、
誰でもOKだそうです
ちなみに教会では身寄りのないお年寄り、ホームレスの方、みんな一緒にハリーポッターのような
長テーブルで一緒に食事会をしているところもありテレビでも毎年紹介されます。
クリスマスと言えばバルシチ(赤かぶのスープに小さなピエロギ入り)なのですが、
今年は器が小さいなと思っていたら加えてきのこのスープも用意されていました。
毎年スープだけでお腹いっぱいになる量です。
おばあちゃんのきのこのスープは格別!美味しいけどもこれを食べすぎるとあとが
食べられなくなるのでガマン。
ポーランドでのちゃんとした時の食事は、日本でいえばコース料理と同じなので一品ずつ食べては下げて、
そして新しいのを作っては持ってきて下げて、と忙しいです。
同時に出すので食べるのが遅いと次が持ってこれないので少し迷惑になってしまいます。
私自体食べるのが遅い方ではないと思うのですが、ここでは断トツのビリになってしまうので
量を調節してもらっています
★よくポーランドのクリスマスといえば鯉を食べると言われますが、
身の回りでは鯉を食べる人はいません。
昔は食べていたそうですが、やはり美味しくないようで今時誰も食べないと聞きます。
しかしながら、クリスマス前はスーパーの敷地に鯉専用生簀が作られたり、
CMでも鯉が安いよ~とやっていますので、まだ食べる文化はあるのだと思います。
クリスマスの料理として魚を1品ださねばならないので魚は外せないそうです。
我が家を含め身近な人々は大抵は鱈のフライかニシンのオイル漬けを出しています。
白身魚のフライはみんな食べますがオイル漬けは苦手な人が多い印象です。
その為ここでもニシンは出すけども私専用となります。
日本人には白米が欲しくなる美味しさです
お寿司だとサーモンはみんな食べますが、それ以外は苦手のようです。
日本から持ってきた鰹節やあおさ(どちらもお好み焼き用に持ってきたのですが)も
臭くて無理というのが一般的な反応なので、海の物を食べられる人は珍しいと感じています。
冷凍イカ・冷凍エビも売ってはいるのですが、確かに海の臭いがするのでこれが嫌なんだろうな
というのは分かる気がします。
日本で新鮮な、臭いのしないちゃんと処理されているシーフードを食べたら
きっと多くのポーランド人は食べられるようになるだろうな、と思います。
初めて食べるものの質は大事だと感じる出来事です
(※あくまでも私の身の回りポーランド人の話です。)
★不思議なピンクロールはどうやら赤かぶで作ったスポンジにニシンを巻いたそうですが、
誰も食べずに終わったので果たしてどんな味だったのか(何故作ったのか…)謎に終わりました。
★芥子の実のパスタは甘いデザート感覚の味で、
細い短冊形のパスタに芥子の実、蜂蜜、牛乳もだったかな?で和えたものです。
★サラダはポーランドサラダとも呼ばれるとても一般的なもので、
中身はマッシュしていないポテトサラダにピクルスとリンゴが入ったものです。
ここにパイナップルやみかんを入れたりもします。
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実は先週1週間ほど一時帰国をしていて、23日の夕方にワルシャワへ戻ってきたばかりでした。
最低限の事しか出来ませんでしたがそれでも目的は達成し、とても充実した5日間で
久しぶりに冬に日本に帰ったのもあって楽しかったです。
クリスマス限定パッケージやクリスマスイベント、ケーキ、プレゼント交換など
本当に楽しい事だらけでウキウキでした
戻ってきてからの翌日24日食事会で大丈夫かなと心配だったのですが案の定…。
こちらから日本へ行くときは平気なのですが、戻ってくるときの時差ぼけが酷く
私のお腹もポーランド時間16時からの食事となると日本でいう24時…
内臓は寝に入っています
しかしクリスマスに行かないわけにもいかない。
そんなこんなで美味しいものだらけだったのですが体調が悪くほとんど食べられずで残念。
24日はあくまでも夜が大事な日で、この日は祝日ではありません。
夜に教会でミサがあり(夜にイエスが生まれるらしい)この日は夜中に教会へ行きます。
クリスマスというのは25、26日の2日間でこちらが祝日。
こちらも教会へ行きますが時間は1日中やってるので何時でもOK。
クリスマス2日間でカップルだともう片方の両親の家を訪れたり、友人と過ごしたりします。
我が家の場合は、若いのがうちだけなので24日にあまった食べ物を大量に持たされます。
勿論今年も貰ってきたので、普通なら忙しいクリスマスですが
料理をしなくていい我が家のクリスマス。
逆に食べきらなくてはと追われるクリスマスでもあります。苦笑
余るほど作らなければいいのにとも思うのですが、
そこはがっつり作ってしまうおばあちゃん。
もうお腹がいっぱい、後で食べるよ、と言っても
「これも食べな」「○○、これいる?」とエンドレスなおばあちゃん。
この光景はいつみても「どこも同じなんだな」と思います
そしてそれに応えてしまいお腹を壊すまでが私の恒例です
日本ではクリスマスが過ぎればお正月の準備!
ポーランドはクリスマスからクリスマスなので我が家では昨日ツリーを出しました。
そしてこのまま一緒に年越しです。不思議な感じですね。
2月までイルミネーションも続きますのでポーランド旅行に来る方、 年明けでもクリスマスの雰囲気楽しめますよ。
(クリスマスマーケットはなくなってしまいます)
年末の年越しそば、お正月のお節にお雑煮が恋しくなる季節です。
唯一良かったと思うのは大掃除をしなくてもいいところでしょうか。笑
とは言え、少しはやらねば…と思いつつ、
まだ体調不良が続いているので元気に年を越せるように治そうと思います。

