Międzynarodowy Konkurs
Pianistyczny
im. Fryderyka Chopina
2015/10/03(土)
ショパンファンの方々、ピアニストの方々にとって5年待った
第17回ショパン国際ピアノコンクール
(略してショパコンというらしい)が始まりました。
2015年の出場者
ポーランドに関心がある人の中でもきっと大多数を占めるのではないかと
思うのがこのショパン人気。
ガイドをする方の割合を見ても、
ポーランドに来た目的は「ショパンが好きだから」という方(特に女性)です。
★ショパンの時代の生活ってどんなもの!?★
歴史的背景はワールド航空サービスの
私は、ピアノを小1~高2まで習っていたのですが、
本格的にやっていたわけではなく、ただ女の子の嗜みとして、半分義務的に、
また先生が優しかったというのもあってしばらくやっていましたが
誰の曲が好きというものはなく、好きな曲ばかり弾いていました。
そのため、クラシックを聞くことに抵抗はないのですが、
ピアノソロよりもオーケストラの方が好きな私が
なんとなく知っている方への
素人目線でのレポートを正直に書こうと思います。
まずは会場へ!
正面の入口から中に入ると広いホールがありました。
チケットをもっていない人はどうやら中に入った左手のところで買えるようです。
なんだか当日券も買えそう?
同じ時間に入った人たちはそちらでチケットを買っているようでした。
今回急遽ポーランドに来れなくなってしまったお客様にチケットをいただいたので
(S様ありがとうございました!)私達はそのまま中へ。
階段を上って上着&荷物預け場で荷物を預けて係りの人にチケットの
バーコードをピッとやってもらいます。
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朝だと毎日このようにたくさんの人が当日券を待っているそうです。
O様写真ありがとうございました!
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ここを抜けるとすぐ会場。
(遅れていったので人はいませんでした)
ホールがいくつかあり、ここで入場を待ちます。
入ってすぐからなにか音楽が聞こえるなとは思っていたのですが、
実際に弾いている音でした。
展示物はショパンに関するものばかりです。
演奏中だったので、演奏が終わるのを待ちます。
ブーツのヒールがコツコツと音がなってしまって「シー」と係りの方に注意されてしまいました、
すみませんと反省。
ドレスコードはないのですが、一応と思い、気取っていたら失敗しました。
普通の木のフロアなのですが、やはりとても静かだからか教会ぐらい響きます。
私たちの席は2階だったので上へ。
初日の奏者順番リストがいたるところにありました。
こうして紙だったり、メイン入り口にはテレビで大きく弾く曲目と共にでていたり。(写真つき)
お土産屋さんもありました。
中までは見てこなかったのですが
聞いた話によると置いてあるのはショパン博物館とほぼ同じだとか。
大きなタペストリーが沢山あって、どれもショパン関連。
左の方にフレディックのお父さんとお母さんがいますね^^
これは今回のためではなく、常設されているものなのかなと思いました。
フィルハーモニーといえどやはりショパンがメインなんですね。
ロビーに簡単な広告?パンフレットじゃないんですけど紙が置いてありました。
演奏がおわって、奏者の交代時、まだ拍手が鳴りやまぬ(5分くらい)の間にサササッとすぐ入ります。
途中からではありましたけど会場に入ったとき、
2階席が半分くらいしか埋まってなかった事にびっくりしました。
てっきり初日だし、完売ときいていたのでぎっちり詰まってるのかと思ったのですが
がらがらでした。
途中から入ったため、予約していた席は他の方(当日券?)に座られてしまっていたのですが席は沢山空いていたので正面の審査員席の後に座って鑑賞しました。
(審査員がどこの誰でどんな人かも知りませんがこの世界ではすごい人たちらしい。)
正直な感想は
「無知の素人が行ってすみませんでした・・・」
自分はピアニストでもないし、特別ショパンに興味があるわけでもないし、
ただワルシャワ=ショパン、5年に1回、せっかくだから聞きに行こう!
くらいの気持ちな人=私&主人の事です。
まわりのあまりの真剣さ、緊張感、
そして熱意がもう全然違うのです。
何故かというと、
そもそもこれは「コンクール」であって、「コンサート」では無いのですよね。
私はちょっと勘違いをしていました。
ピアニストたちは、このコンクールで選ばれるために審査員に向けて弾いているものであって、
娯楽として大衆向けに弾いているのとではわけが違うんですよね。
(もちろんいずれはピアニストとなって色んな人に聞かせるんだと思いますが、感じるところでいうと人のために弾いているのではなく自分が好きだから弾いているだけ、極めたいだけって感じがします。)
しかしここでまた一つ勘違いしていたのが、
聞きに来ている人たちもほとんどが音楽関係者のプロもしくは本当にショパンが大好きな人ということ。
弾いている曲を聴けばすぐ曲名(というか種類と番号ですね)が分かるようなひとたち。
<「コンクールあると聞いて来ました」なんて人>じゃなく、
<5年前のコンクールも来ていてその時から次のコンクールに出る人をチェックしていて(もしくは育てていて)さぁやっと本番来ましたよ!>という感じです。
初日というのがまたポイント。
決勝にまで行くとツアーで組まれて団体で来る人も多いのでまぎれることができますが初日から聞くような人は私にとってはもはやプロ。とにかく空気が違う。
申し訳ないほどに「ここにいていいのかな」と思ってしまう。
座って聞いているだけですが、もちろん音は一切出せないので曲間にいっせいに咳払いをしたり鼻をかんだり一瞬あって、また曲が始まり・・・
そしてほとんどの人がパンフレット(というか本)を買ってメモをしています。
そのパンフレットは出場者の顔とプロフィールがしっかり書いてあるもので、
何をメモしているのかわかりませんが、自分の聞いた感想でしょうか・・・?
全員ショパンしか弾かないので、まずショパンが好きなのは大前提。
曲目は違えどかぶると思うのですが、弾く人によって違うからその違いを楽しむところなんですね。(私にはみんなよく指が動くな~としか思えませんでした^^;)
てっきり、
ピアノコンクール=耳で聞く事が重要=音を出さなければ席でどう過ごしてもOK
かと思っていました。
例えば、好きな本を読んだり、タブレットやkindleで何か読んでいたり、それこそ編み物していても極論いいのではないかと思っていたのです。(もちろん前列でやるもんじゃないですが、一般人が弾くコンサート感覚だったので聞けたらいいなくらいの軽い気持ちだったのです)
・・・んなこたぁない!
んな事ありえない!!
∑( ̄□ ̄;;)
まず、座って聞く以外のことが出来る雰囲気じゃありません!
本を読むにも、この雰囲気じゃショパン関連(もしくは音楽関連)以外の本は読めるような雰囲気ではありません。
弾いている姿も重要なのかもしれませんが、
私のように
「ドレスきれいだな~」
「○○人なんだ~珍しい~」
「この名前で男だったのか!」
「すごい弾き方だな・・・」
なんて音以外のところで興味もってしまってそこから偏見が生まれたりすると最初から見ない方がいいので音だけ聞ければ一番なのですが、目をつぶったら寝てしまいそうだしそうもいかない。
もはや、これはそんじょそこらのコンクールじゃありません。
(そりゃそうなんですけど)
照明もちょっとおちますが、それでも皆さんパンフレットのプロフィール見ながらメモしているくらいなので本を読むには問題なし、タブレットをみててもその光が目障りということもなさそうな感じです。
中には苦悩しているかのような目をつぶって厳しい表情で聞いている人もいれば、
膝をピアノにして一緒に弾いている人もいたり、
寝ているの?と思ようなただ目をつぶって聞いている人もいて、
こうして周りをチェックしているだけでもすでにここにいてはいけないのではと思いましたが、
そんな雰囲気でした。
コンクールで「暇になる」ということが、きっとありえないのですね。
そしてそもそも奏者は一般人ではない。
興味がない人には一般人かもしれないけど、ここにいる人たちはプロ中のプロに近い若い子orピアニストとしてすでに生計をたてられるほどの人たちなのです。
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イッパンピーポーな私が、大好きなL’Arc-en-Cielに例えて説明するならば、
会場の大きさはZEPPTOKYOくらいでステージがものすごく近い!
予想外に小さなところでちょっとびっくり(これでもこの建物のなかでは大きな部屋)
2F席の一番前なんて手が届きそうな位。
そんな大物の会場がここでいいの!?
でももちろん会場の椅子は長時間座ってても疲れないような心地のいい椅子。
天井の装飾や椅子の赤いベロアもきれいでVIP感は出ている。
内容としては、
ここにhydeはいないけれど、世界中のうまい人が集まって、
5年に1回のカラオケ大会でいかに一般人がラルクの雰囲気を出せるのか、
hydeに近づけるのかを競う。
それを審査する人が世界中から来て、前年優勝者なんかもいて、
さらにここに聞きに来ている人たちはただのファンではなく、
★ライブがあれば全通しはもちろん、海外公演も行く。
★初期から今までの曲名(アルバムのみやカップリングのみ曲、未発表曲)を知っている。
★実家がどこにあるか知っていて、行った事もある。
★(hydeは和歌山の人だけどこれが外国として)外国だけどもわざわざ和歌山へ遠路はるばるこのカラオケ大会を聞くためだけに行く。
★出場者のプロフィールもチェックしてパンフレットにメモをとりながら聞く。
★次の5年後の大会で誰が上がってくるかなどもチェックする。
くらいのコアなファン。
そこに「おっ、なんかやってるんだって?」と、AKBファンが聞きに来た感じです。
なんて場違いなんでしょう!!怒りますよ!!
ファンからしても「何しにきたんだ!」とブーイングがおきてもおかしくありません。
どうしても来たくても来れなかった人もいるのに、なんでお前みたいな場違いな奴が来ているんだと思う方もいるかもしれません。
そのために、今までにない経験が出来て嬉しかったのですが、同時に申し訳ないと思ってしまいました。しかし経験しないと何もわかりませんから、逆に実際見ることによってピアノ始めよう、ショパンについてもっと調べようと思い始める人もいると思うので価値観はそれぞれですね。
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ちなみにショパンコンクールの現地での知名度は、
たしかにコンクールの存在はポスターが沢山貼ってあるので
大体の人が知っていると思いますが、
フィルハーモニーの目の前に住む人でも
「あ、今日からだったの、へぇ~」という感じです。
もちろん協会や政府は力を入れてアピールしています。
テレビでもラジオでも、街にもポスターはあるし空港にはグランドピアノも出ています。
「日本人はショパン好きだよね~」と言われるのも、お決まりです。
これはショパン博物館やジェラゾヴァヴォラでスタッフさんと世間話すると必ず言われます。
ジェラゾヴァヴォラのあるスタッフさんは聞き飽きてディスコポロ(ユーロビートの踊る曲)が
聞きたくてしょうがないと言っていました。
働いている人全員が好きというわけじゃないんですね。
てっきり好きだから働いているんだと思っていました。
就職難なポーランドで仕事があるだけでも幸せなことです。
ポーランド人が作曲家、音楽家のフレデリックショパン好きかと言われたら、どうなんでしょう。
もちろん誇りに思っている人も沢山いると思いますが、
そもそもピアノ弾ける人、ピアノが家にあるような昔からのお金持ちはまわりにいないので
(日本で例えたら「ヴァイオリンあります、弾けます」くらいのレア度だと思います。)
音楽関連で尊敬しているという人は少ないのではと予想します。
ピアニストとしてというよりも、
歴史上の有名な人物として誇りがあるといったほうが近いのではないかと思います。
ということで、ちょっとですがショパンコンクールの雰囲気レポートでした!
ショパンファンの方からすればきっとこのレポートは面白くないかもしれません。
でも、世の中いろんな人がいて、感じ方は人それぞれなのはご理解いただけると思います。
素人目からの私の個人的な観点からみた日記なので、御容赦下さい。