今日は少し悲しいお話です。
主人のおばあちゃんから、おばあちゃんの姉妹が亡くなったとの電話。
おばあちゃんは泣きながら電話をかけてきたそうで、主人もショックを受けていました。
私は今日たまたまツイッターでもつぶやいたばかりですが、
クラシックがランダムで流れるウェブラジオを聴いている最中に葬送行進曲が流れたのです。
私はこの曲が好きで、幼い頃簡単なものを練習しては祖母に若干怒られて以来
あまり弾かなくなった思い出も思い出しました。苦笑
タイトルと、作曲者を見てびっくり。そして主人もこの曲は知ってたけど
まさかショパンとは・・・知らなかったと2度びっくり。
実はこの曲、ポーランドのお葬式でも良く使われるポピュラーな曲だそうです。
この出来事があってから数時間後におばあちゃんから連絡がありました。
さて、ここでポーランドのお葬式とは一体どのようなものなのでしょう。
彼曰く、「行きたくない」「スーツじゃなくてもいいんだよ、でもブラックジーンズかな」(ブルーじゃないってだけ。)
という、イマイチ一体どういうことだかわかりません。
ということで今日はそんなポーランドのお葬式のお話。
下世話な話かもしれませんが、知りたがりな私なので細かく書きます。
以降、ご注意下さい。
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<亡くなってからお墓までの流れ>
まず、病院で亡くなったとします。
ポーランドはカトリック=土葬なので、火葬場行きと言う事がありません。
ということはどうなるのでしょう?
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病院が提携している業者へ連絡し、御遺体を特別な場所へ持っていきます。
そこで、綺麗にし冷えたところで保存します。
ここまで自動的に行われます。
これは基本的には自動的ではありますが一応どうしますかと聞かれます。
ただ断ってもその日中に保管が出来る業者を自分で探さなければならないので
大抵は病院におまかせだそうです。
そしてここまでが、顔を見られるチャンスです。
↓
後日、まず教会の予約をしなくてはなりません。
日曜日以外はOKだそうですが基本的には平日だそうです。
ポーランドでは土曜日は基本的に結婚式をやる曜日なのです。
↓
棺を選びます、買います
お花も選びます
どうやってご近所に知らせるか決めます
バスの送迎なども決めます
…etc
この辺も日本同様業者との相談だそうです。
教会の混雑具合で保管期間も延び、費用もそれだけかかります。
↓
業者にお願いして全て完了しました。
↓
ミサは1時間特別なミサをするそうですが、歌を歌うなども全部オプションだそうで、
これも費用次第だそうです。教会によっては、最低限のやらなければいけなかったりもするそうです。
そしてお墓へ移動します。
↓
移動の際の棺を運ぶ人は基本雇われた人のみだそうです。
↓
特別な人に祈りを最後にかけてもらいます。
↓
埋葬します。
★この時すでにお墓があればいいですが、なかったらとりあえず埋葬して、
簡易的なお墓にしておいて、あとでグレードアップします。
★お墓は大体地下2~3階式。つまり一つのお墓に3人まで入れます。
★その為最初の一人はかなり深く掘って埋葬されるそうです。
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というのが一連の流れのようです。
びっくりしたのは、まず亡くなってからお墓に入るまでの間、顔を見られる期間が少ないということです。
もちろんこれも費用次第ではあるそうですが、超一般的といわれるポーランドスタンダードでいくと
おそらく上記のような流れだそうです。
私の祖父が亡くなった時は、丁度火葬場が混んでいてしばらく待たねばなりませんでした。
それもあってか、しばらく祖父の家へ戻り、沢山のドライアイスとともに確か5日位はいたとおもいます。
綺麗に服も着替えてお化粧もしていて、30歳位若返って見えました。
(祖母のときは、ちょっとやりすぎじゃない?というほど原型をとどめておらず、
ただの派手な蝋人形のようにされてしまいショックでした。これはどうなんでしょうね。)
話を聞く限りだと、ポーランドではそこまでのお化粧はしなさそうですね。
顔を見てしまうと、いくら泣いても、また涙が溢れて来てしまうので、
ある意味すぐに棺に入って見られなくするのもいいのかもしれません。
窓付きでなくていいのかもしれませんね。
でもやっぱり、ギリギリまで、寝ているような姿を見て安心したいというのも本心ですね。
服装についてはどうでしょう。
主人が言っていたとおり、日本のようにそこまで厳しい決まりはないようです。
一応黒い服というのは共通のようです。
ただ、こちらには基本制服というものもないので、子供達はどうなのでしょう??
検索した写真を見ている限りだと、スーツだったり、普通のカラフルな服だったりさまざまです。
女性のスーツもスーツの形ですがパステルカラーだったり、日本のような黒ワンピースだったり、
これも様々ですが、自由度が高いという点ではポーランドの方がかなり高いですね。
日本では赤いものは禁止されていますが、ポーランドでは特にそういったものはないようです。
ただ、サングラスはどうなの・・・それに足を組み腕を組み・・・サンダル・・・ピンヒール・・・
この辺は大きな文化の違いですね。
どうも私には無礼に見えてしまいます^^;
お供えの花はどうでしょう。
日本はかなり制限がありますが、ポーランドはあまりないように思います。
もしかしたら、「この花だけは駄目」というものがあるかも知れませんが、
今までのお墓参りでの観察からすると、菊は共通としてあり、また季節のものを飾って
とにかく綺麗にお墓を飾っているという印象でした。
または右にあるブログ内検索窓で「お墓」と検索してみて下さい。
亡くなったばかりのお墓、一周忌などはとにかくお花がこんもり、
びっくりするぐらいお花がお墓の上につまれていてそこだけ結婚式かと思うくらい華やかに飾ってあります。
一周忌で思い出しましたが、日本には初七日、四十九日などがありますね。
地方によってはもっと細かくあったりもするようですが、ポーランドはどうかというと、
30日?だか60日?だかにもう一度ミサがあるそうです。
しかしこれはほとんどやる人がいないようで、日本ほどやるものだ!という考えの下で行われるのもではなさそうです。
今も大体初七日は同時にやってしまいますよね。
全く関係ありませんが、四十九日で思い出したので余談を。
私の祖父の地域では、亡くなった人に持たせるものとして、藁で編んだ草履にあんを塗り、
草履を合わせて三途の川を渡れるようにご飯を持たせる?という意味合いで一緒に棺にいれていました。
草履に餡を塗っているのを見たときは「何してるの???」と不思議に思いましたが、
こんな慣習は地方ごとに様々だそうですね。
村親戚という、親戚でもなんでもない、ただの近所の人(でもほんとの近所ではなく、
結構大きなくくりの中で普段合わない人)もお葬式には行かねばならなかったり、
「誰ですか」といいたくなるような若い人まで来てびっくりしたのも思い出しました。
つい最近知りましたが、伸し餅を知らない人がいたり、
そもそも正月に食べるもちは四角じゃないという地域があったり(関西?)、
当たり前だと思っていたことがそうでないことを知ったときの、びっくりとわくわく感はいつになっても面白いものですね。
「え!?そうなの!?そんなのあるの!?」と興味津々です。
皆様の地域でも私の当たり前と違うことあったら、是非教えて下さいね^^